覚井観音堂（かくいかんのん）

相良三十三観音 第22番2札所（十一面観音）

県道33号線から川側に下った奥まった場所にあります。本尊は十一面観音菩薩坐像で安産や家内安全にご利益があります。
あさぎり町須恵（旧 須恵村）には、同じ二十二番札所が二か所あります。こちらの本尊は、地方仏師の作だと思われますが、誠に丁寧に刻んであります。ヒノキの一木づくりです。本堂は昭和五十二年に道路拡張のため、近くから新築移転したものです。ここにも御詠歌はありませんが、安産や家内安全を願って多くの人が参拝に訪れます。ところで地名の「須恵」というのは、古代に須恵器という焼き物を中心に活躍した職能集団で、その長を須恵氏と言いました。ここにもその古代豪族須恵氏がいて、その勢力範囲は、遠く錦町あたりまで及んでいたものと考えられています。